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大阪地方裁判所 昭和57年(ワ)418号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

3 逸失利益

(一) 休業損害

<証拠>によれば、原告は、本件事故当時四八歳で、不動産売買等を業とする訴外会社の取締役として稼働するかたわら、個人としても不動産取引業を経営していたことが認められる。

原告は、請求原因3(三)(1)のとおり、訴外会社は、株式会社とはいうものの実体は原告のいわゆる個人企業であり、少なくとも売上高の二割は原告の収入であり、本件事故の前年度には二五二〇万円の実収入があつたところ本件事故後売上高及び利益額が減少し、少なくとも合計六四〇〇万円の収入を逸失したと主張し、<証拠>中には、これに沿う部分もある。

しかしながら、<証拠>によれば、訴外会社の代表取締役は木村武三であり、従業員も二名いること、原告は、訴外会社の取締役として稼働するのみではなく個人としての不動産取引業にも従事していたこと、また、訴外会社の昭和五〇年度の損益計算書には、売上高から売上原価及びその他経費を控除した営業利益は二三三万九三一八円と記載されていることが認められ<る。>

次に原告は、原告の実収入として、訴外会社の取締役報酬として一か月二〇万円、個人としての不動産取引により一か年約一一〇〇万円を得ていたと主張し、<証拠>中にはこれに沿う部分もある。

しかしながら、<証拠>によれば、原告は、昭和四六年一〇月一五日から昭和五一年九月七日までの約四年一一か月の間に、不動産売買によつて一九三八万円の利益を得ていること、従つて、左記算式のとおり一年当りの粗利益額は三九四万一六九四円であり、原告の実収入額はさらに相当額の経費を控除しなければならないことが認められ<る。>

(算式)<省略>

以上の次第で、原告の収入につき、原告の主張は認めることができず、実収入額を証するに足りる的確な証拠はないが、前記諸事情を考え合わせると、原告は、本件事故当時同年令の全労働者平均賃金と同額の収入(昭和五一年度賃金センサス産業計、企業規模計、学歴計、全労働者四五才ないし四九才の平均年収は二六二万三〇〇〇円である。)を得ていたものと推認するのが相当である。

(長谷川誠)

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